コロナウイルスの流行を機に、外出時や人と会うときに欠かせなくなったマスク。
そのせいで、マスク内部の肌にかぶれや吹き出物など、肌荒れの症状を起こしている40代の女性も多いのではないでしょうか?
この記事では、

マスクの着用による肌荒れについて特集します。

ぜひ参考にしてください。

新生活様式に欠かせないマスク。肌荒れの原因になる理由とは?

マスクを着用するようになって、口周りに肌荒れを起こす人が増えています。
病院に行くまで大事に至っていなくても、かぶれて痛みやかゆみを感じたり、普段はできない吹き出物ができたりしている人は多いはずです。
肌荒れは、一体どんな理由で起こるのでしょうか?

1. 肌が擦れることによる刺激

マスクは、着用すると必ず口や鼻の周りの肌に触れるもの。
どんなにサイズぴったりに密着していても、体や顔が動くたびに肌とマスクが擦れると刺激になり、肌荒れの原因になります。
これを、

刺激性皮膚炎と言います。(※1)

擦れることによって皮膚がダメージを負うと、一時的にバリア機能が低下し、肌が敏感に。(※2)
特にサージカルマスクやN95マスクなど、不織布や、肌に圧がかかる付け心地がしっかりとしたマスクを付けるときは、注意が必要です。

2. 着脱によるムレと乾燥

マスク内部は汗で蒸れるので、乾燥とはほど遠い状態のような気がしますよね。

しかし、マスクによる肌荒れの原因のひとつは
蒸れることによって起こる肌の乾燥
なのです。

マスクの中は、高温多湿。
突然マスクを外すことで一気に蒸発し、乾燥状態を引き起こします。(※1)(※3)

マスクによる肌荒れを和らげるための5つの対策

マスクは、きっとこれからの生活にも欠かせないアイテムです。
肌荒れを引き起こさないよう、上手に付き合っていけるといいですよね。
肌荒れをなくすことはできませんが、それを和らげるためにできる対策をいくつかご紹介します。

1. 潤いが肝心!装着前後の保湿でケア

皮膚のバリア機能を高めるために(※4)、日頃の保湿は欠かせません。
特別なアイテムは必要ないですが、化粧水や乳液、クリームなどを欠かさないようにしてください。
肌の調子がいいと、マスクをしたときの摩擦やムレ、乾燥に耐えることができます。

2. 摩擦を減らす。マスクが触れる箇所にクリームを塗る

普段のスキンケアにプラスして、マスク着用前には鼻や頬などマスク内部の肌への保湿を取り入れてみましょう。

保湿クリームやワセリンを使うのがおすすめ
です。こうすることで、肌とマスクが擦れ合うのを防ぎ、また、マスクを外したときの乾燥予防にもなります。
(※5)

3. いつでも清潔に。マスクはこまめに取り替える

マスク内部は蒸れたり、くしゃみや咳をしたりすることによって、雑菌が繁殖しやすくなっています。
肌に長時間付いたままだと、衛生上問題があり、普段は静かにしている常在菌によって肌荒れやニキビができてしまう恐れがあります。(※6)

蒸れて湿らせてしまったり、汚してしまったりした場合は、早急に交換するように
しましょう。

4. お肌も清潔に。マスク内をこまめに拭き取る

マスク内部が蒸れて汗をかいたら、肌をこまめに拭き取るようにしましょう。
拭き取ることで雑菌の増殖を防ぎ、皮膚炎を防ぐ効果があります。毎日、長時間マスクを付けるという人は、ぜひ気にしてみてください。

5. 挟むだけでもOK!ガーゼで肌あたりをよくする

病院で使われるようなサージカルマスクは、不織布でできているので気密性が低く、吸湿性に優れており、長時間付けると肌へのダメージになります。
また、毛羽立ちある素材なので、肌との摩擦が起きやすいという特徴があります。
もしサージカルマスクをはじめとした不織布のマスクを使用するという場合は、
マスクの下にガーゼや綿の生地を挟むと肌感触がよくなり、摩擦を軽減させることができます。(※1)(※6)

肌荒れを起こさないマスク選びも重要

不織布のマスクを使っていて肌荒れを起こすという人は、
ガーゼやシルク、綿などの肌にやさしい素材のものや、顔やその動きにフィットする立体型の形をしたものなどを使ってみるといいでしょう。
布製は比較的刺激が少なく、付け心地がいいですが、縫い目があると刺激になる場合も。布製のものを購入する場合は、まず縫い目のある位置を確認してください。(※7)

最近では、蒸れや汗を快適にしてくれる和紙でできたマスクや、蒸し暑い夏にぴったりの冷感マスクなるものもあるので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

手の清潔と保湿も忘れずに

手は、さまざまなものに触れるパーツなので、常に汚れやすく、体のほかの部位にも触れやすい傾向にあります。(※8)
マスクを外したときに、汚れた手でマスク内部のデリケートな肌を触るのは、なんだか気が引けますよね。
また、手には皮脂腺がなく、角層も厚いので、乾燥するとヒビや肌荒れを起こしやすい傾向にあります。(※9)
その手でマスク内部の敏感な肌に触れると傷つけてしまうことが考えられるため、
手荒れを防ぐための手のケアも、忘れないようにしましょう。

肌荒れがひどい場合は皮膚科の受診を

マスクによる肌荒れの原因や、ケア方法についてご紹介しました。

マスクが欠かせない生活はこれからも続く雰囲気なので、できるだけ肌荒れしないための対策や、ケア方法を取り入れて過ごしていきたいですね。
もちろん、肌荒れがひどくなってしまうといけないので、
症状について気になる方は、迷わず皮膚科へ相談してください。
セルフケアを通して、今よりも快適なマスク生活を送りましょう。

※1 【皮膚科】マスクかぶれ予防法|東京医科歯科大学
http://www.tmd.ac.jp/medhospital/topics/covid-19-mame/hifuka_kabure.html
※2 病原菌・ウイルスが皮膚を介して感染するリスクに警鐘|東北大学
https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2020/08/press20200820-06-skin.html

※3マスクの肌荒れ〜新生活様式〜|日本成人病予防協会
https://www.japa.org/tips/kkj_2102/
※4 皮膚のバリア機能を回復させるために必要なこと|独立行政法人環境再生保全機構
https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/sukoyaka/43/medical/medical01.html

※5マスクによる肌荒れ|岐阜新聞
https://www.gifu-np.co.jp/tokusyu/tokusyu/iryo/hdr/201001-7116.html
※6 マスク蒸れでお肌にトラブル 常在菌が活性化、皮膚炎も|時事メディカル
https://medical.jiji.com/topics/1719?page=2
※7 マスクの肌荒れにもう悩まない!肌にやさしいマスクの選び方
https://www.gunze.jp/kigocochi/article/s202005_06.html
※8 国民の皆さまへ(新型コロナウイルス感染症)|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00094.html
※9 手のケア|花王
https://www.kao.com/jp/skincare/care/bodycare-02/