なぜ保湿が大事か?

スキンケアの中で基本となる保湿ケア。

美白、シワ、、、なんだかんだ言っても、保湿が一番の基本の手入れです。
肌がパリパリすると不快ですね。
不快だから保湿するのではなく、ちゃんと保湿の重要性を認識することで、ケアを怠らなくなります。

まずは、保湿がなぜ大事なのか?理解しましょう。

肌バリア機能を保つための保湿

赤ちゃんの肌が乾燥すると、かきむしって血が出てきたり、湿疹ができたりします。
そうなってしまうと、今度はステロイドのちょっとだけ入った塗り薬を皮膚科で処方して、やっとかゆみや湿疹がおさまる、そんな子育て経験されている方はきっと多いと思います。
そうならないように、お母さん達は、赤ちゃんのお風呂上りには保湿剤を毎日しっかりと塗っています。

アトピーのケアでも保湿が大事とのこと。

平成28年3月7日号アエラでアレルギーに関してこんな記事がありました。

全身保湿で発症率低下
多くのアレルギーのきっかけが皮膚であることがわかってきた、、、
国立成育医療研究センター斎藤博久医師
「保湿が不十分だと、皮膚のバリアー機能が低下します。皮膚からアレルゲンが侵入して1ℊE抗体がつくられ、次にアレルゲンが入るとアレルギー症状が現れます。」

つまり、乾燥で皮膚のバリアー機能が低下すると、皮膚の奥から水分が奪われて乾燥がさらに進み、アレルゲン、刺激物質、細菌などが入ってきて、炎症、アレルギーを引き起こすということですね

同じく、アエラにて、

同センター(国立成育医療研究センター)で、一日1回保湿剤を全身に塗布した新生児(59人)と、乾燥した局所のみワセリンを塗布した新生児(59人)を比較した結果、全身を保湿した新生児はアトピー性皮膚炎の発症率が3割以上低かった。

とのこと。つまり、これは全身保湿と乾燥部分だけの保湿の2パターンを比較したところ、全身保湿をした方がアトピー発症率が3割以上低かった、ということ。

保湿ケアを怠ると、シワができるにとどまらず、こんな影響があったということ、知らなかったという人は多いと思います。

シワを作らないための保湿にとどまらず、肌バリア機能を保つためにも保湿ケアが必要なのです。

シワ対策としての保湿

しわの原因は主に、乾燥と紫外線。

一度できてしまったシワを消すのはとても大変ですので、そもそもシワができないように保湿ケアを心掛けましょう。

できてしまったシワも、シワによっては保湿ケアで改善しますし、悪化を防ぐためにも毎日保湿ケアを取り入れましょう。

保湿ケアの方法

では、毎日の保湿ケアはどのようにすれば良いのか?

洗顔後の保湿化粧品

自分に合った保湿コスメを見つけると良いでしょう。

春夏秋と同じ手入れをしていても、冬は肌がパリパリしますよね。
そういう時期はクリームも使った方が良いと思います。

室内の乾燥にも注意

季節によって室内の湿度が異なるのですから、保湿ケアも季節によって変えると良いでしょう。

季節でどれだけ湿度が違うかというと、気象庁2012年データによると、

12月から2月までの平均湿度は50%台であるのに対し、
6月7月9月の平均湿度は70%台と大きく異なります。

また、12月から5月までの日別でみた場合の最低湿度は10%台にまで落ち込むようです。

我々の体感する湿度としては、10%~70%くらいということでしょう。

阿部の場合、10月、11月頃から、肌がパリパリするな~と感じ始めます。
パリパリを感じ始めて、夏の間しまっていた加湿器を出してくる、という生活です。

乾燥シーズンは、保湿ケアにクリームを足す、加湿する等工夫すると良いでしょう。

化粧品の保湿成分 代表例

グリセリン

粘りのある無色透明、無臭の液体。水に無限に溶ける。化学的に安定(変質しない)しており、安全。

保湿効果が高く、化粧品によく用いられています。手作り化粧水は、このグリセリンと精製水を合わせて作るのが一般的です。保湿効果の他、他の成分を溶けやすくしたり、低温でも固まりにくくする役割があります。

ヒアルロン酸Na

わずか1gで2~6リットルの水分を保持するという驚くべき保水力。

”ヒアルロン酸”とは違うもの。
ヒアルロン酸は、真皮にあるコラーゲン、エラスチンの間を埋めるゼリー状の物質。肌の弾力をキープしていますが、年齢とともに、真皮のヒアルロン酸生成量は減っていきます。

ヒアルロン酸は酸っぱい、つまり刺激があるため、コスメの成分としてはヒアルロン酸Naの方が刺激が少ない。

水溶性コラーゲン

タンパク質。構造は、コラーゲンのアレルギー原因になり得る部分を切り取って短くしたもの。

しかし、タンパク質であることには変わりはないので、人によってはアレルギー反応が生じる可能性もある。

肌との親和性が良く、肌になじみます。グリセリンは、保湿効果があるものの、肌になじまず、流れ落ちてしまうところ、水溶性コラーゲンは、しっとりと肌になじみます。

乳酸Na

我々の皮膚に限らず、動植物自然界に多く存在する安全な保湿成分。

皮膚の保湿機能をNMF(natural moisturizing factor)、または天然保湿因子と呼びますが、そのうちの約12%を乳酸Naが占めています。

天然保湿因子:アミノ酸40%、PCA12%、乳酸Na12%、尿素7%、その他