美白コスメを使い続ければ、肌は白くなる?
起業前の阿部が一番化粧品に求めていた効果は”美白”。
しかし、企業準備の過程で勉強を進め、知識がついた今は美白化粧品を使用しておりません。
科学の進化の過程で、本当に安心できる、納得のいく美白化粧品ができましたら、それは是非取り入れたいと思いますが、今時点、他社化粧品、技術をみても、阿部としては自分で使いたいというものはありません。
効果を示すデータを提示されても、つっこみたい点が見受けられ、それに対し納得のいく答えが見当たりませんので、いまいち信頼できないこと、値段に値する実感がないことが理由です。
特許や新技術云々説明されても、それら新物質がどのようなメカニズムで美白効果を発揮するのか、その働きはしっかりと説明されていても、それが本当に肌内部でシミに働きかけたり、そもそもシミを作らせないように働くのか?
研究室での話と、肌内部での実際の話が、どうもぼかされているように思います。誤解を招くというか、、、。
そして、カネボウの白斑事件を考えると、
肌内部に働きかける系は、あんまり無理なことを肌に強いてはいけない。
納得の美白対策
そう考えてくると、ズバリ!
”日焼けしないこと”
こそが、究極の美白対策と思います。非常に古典的な考えですが、
美白というと、できてしまったシミをなくして肌を白くするイメージがありますが、
美白化粧品の値段、効果実感、白斑や炎症のリスクを考えると、”日焼けしない”対策こそが、白くて美しい肌への近道という考えに行きつきます。
以前は、洗顔から何まで全て美白シリーズでそろえていた私。現在では大きく方針転換しております。それで、肌が黒くなったとか、シミが目立つようになったとか、以前との違いはありません。
美白成分あれこれ
肌内部で本当に効果があるのか、それはさておき、市販の美白コスメで主だった成分をご紹介します。
トラネキサム酸
肝斑対策の飲み薬に入っているものとして、よく知られているトラネキサム酸。
第一三共ヘルスケアの医薬品「トランシーノ」(トラネキサムサンが主成分。シミ、そばかす、肝斑対策)がドラッグストアで売られていますね。
医薬品なので、購入の際には薬剤師から、トランシーノ服用の注意点として、トラネキサムサンには止血作用があることなど、説明を受け方もいらっしゃると思います。
美白のために、薬を飲むのか!!!と、最初は抵抗を感じることもあるでしょう。一度飲んでしまえば、なんてことないでしょうが。美白は化粧で効果を実現するもの、という意識が一般には根強いのだと思います。
ハイドロキノン
もともと医師の処方でのみ扱われていた成分が、2001年の薬事法改正で通常のコスメにも使用されるようになったもの。
シミをつくらなくする効果のみならず、できてしまったシミにも効果がある(肌の漂白剤といわれています。)として、美白コスメに使われたりしています。
非常に効き目がありそうですが、その反面注意も必要ですね。阿部がハイドロキノンを売りにしている高価な美白化粧品を使用したところ、気になっているシミが消えた、薄くなったという効果は実感できませんでしたが、肌への刺激もありませんでした。
ネットでの口コミを見ると、効き目を評価する声の一方、肌の炎症が起きたとする声も。
発がん性が指摘されており、アメリカでは含有%の制限、医師の処方が必要等、厳しく扱われているようですが、日本ではそのような制限はありません。
ヨーロッパでは人体への使用禁止とのこと。
効果を求めるために高濃度のものを使用する場合は、リスクも認識する必要があります。
気になるシミを消すために一時的にだけ使用するのか、常用するのか、、、、
コスメ会社も消費者も美白効果を追い求めすぎて、痛い目に合うことは避けたいですね。
コウジ酸
酒造りの職人(杜氏)に手が白くてきれい、ということから、コウジ酸の働きが着目され、美白化粧品に取り入れられています。
コウジ酸の美白メカニズムは、メラニン色素を生成する過程で必要になる「チロシナーゼ」という酵素の活性を阻害するというもの。
コウジ酸の働きで杜氏の手が白くてきれい、と聞いたことあるのではないでしょうか?職人さんの手、私は見たことがございませんが。
危険とは無縁のような印象を受けますが、ここでひっかかることが。
1988年に厚生労働省から医薬部外品成分として承認を得たにも関わらず、発がんの危険があるとして2003年には医薬部外品の含有にストップかけられました。
発がんが見られたのは、餌として食べさせる動物実験であって、化粧品のように外部に塗ったりのケースではないことや、追加実験などにより、三省製薬がコウジ酸の安全性を証明し、再び2005年には、厚生労働省が認めて使用できるようになったとのこと。
こういうことがあったのですね。
コウジ酸=天然=安心
と思っている一般の消費者は驚くのではないでしょうか?
カネボウ白斑事件
2013年にニュース等で大々的に取り上げられたカネボウ白斑事件。
これは、カネボウ特許の「ロドデノール」という美白成分を含んだ美白化粧品を使った人達の一部に、顔、首、手などに白斑症状が見られ、商品の大規模回収、集団訴訟という事態になった大事件です。
2008年からロドデノール配合の化粧品の販売が開始され、カネボウが事態を認識し始めたのは、約5年後2013年の大学病院医師からの通報がきっかけとのこと。
ニュースを聞くだけでは、「へえ~」と思う方も、一度白斑症状というものを画像でご確認ください。
ネットで「カネボウ 白斑」と画像検索すれば沢山出てきます。
化粧品でこんな事態に!!!!
しかも、かの有名なカネボウ化粧品!!!!恐ろしいです。
カネボウ化粧品のサイトでは、白斑事件への対応、経緯、現況などが報告されています。
2016年1月31日時点の報告では、
白斑症状を訴えた人 19,572人
完治、ほぼ完治した人 11,621人
ということです。
問題の商品発売から社会が問題を認識するまで何年もかかったということ、その間に2万人近くもの被害者が生まれたということ。
化粧品業界はそんなには安全、安心に確立された世界でないことが分かります。